自分を語ろう(12)~呑気なノンケ~

 

信州松本のラブ&バカ、大西祐次郎です。

自分を振り返る為の自分史ブログ。

 

上京2ヶ月目。

知らなかったとはいえ、ゲイバーに体験入店してしまった。

 

僕はゲイではないと言えないまま…。

 

仕事はカウンターの中で、先輩ゲイさんのアシスタント。

グラスを片づけたり、灰皿を交換したり、洗い物をしたり…。

 

簡単そうに見えたバーテンの仕事も実は意外と厳しいものだった。

グラスの洗い方、灰皿交換の仕方、ゲイバーとはいえ客商売。

一通りのバー業務はそこそこ厳しかった。

見習いということもあったのか、先輩ゲイさんは皆やさしかった。

 

世間知らずの僕を見る目もやさしさと愛情に溢れていた。

2、3日したらお客さんに簡単なお酒を作った。

お客さんはごく普通のサラリーマン風の方が多かった。

面白いのは女性も来る事だ。

いや、本当に女性だったのかどうかはよくわからない。

見た目は女性だった。

 

四国の徳島出身でまだ上京して2カ月と話すと、誰もが興味を持ってくれた。

飯に誘われたりもした。

「アフター」や「店外」と言うそうだ。

僕は行かなかったが、行けばご飯をおごってもらえるし、お小遣いをくれることもあるという。

 

そろそろ心が痛くなってきたので、マスターに行った。

僕はノンケ(ゲイではない)だと。

 

すると思いもよらない答えが返ってきた。

『それは問題じゃない。ビジネスだと思えばいい。ノンケの子もいる』

『もし店外デートに行けば、2~3万円は貰える』

『簡単だよ。ご飯を食べて、部屋で休憩するだけ!』

…無理。

さすがに泣きそうになった。

ウブで世間知らずの19の田舎者には、強烈なインパクトだった。

こんな世界があるのか…。

東京…スゲーなぁ…。

 

こうして、2週間のゲイバー体験を終えて、もう少しまっとうに働こうと思った。

 

ボロアパートにはテレビもなければ机もない。

段ボールを机代わりに、スポーツ新聞を読んで過ごした。

 

憧れた東京生活は、驚くほど惨めな一人ぼっちの日々だった。

 

(つづく)

 


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